GETHA快眠環境ラボ

風邪は寝ると短期間で回復するの!?睡眠が身体を治す力について

 

皆さんは風邪をひいてしまったとき、どの様にして対処しているでしょうか。病院に掛かる方、市販の薬を飲む方、伝統的な治療法を試す方、さまざまな対処法があり、どの方法が正解とはなかなか決めづらいのが実状かもしれません。しかし、どの様な方法をとるにしても、睡眠時間をしっかり取って体を休めることが重要です。
この記事では、風邪をひいてしまったときに寝ると早く良くなる理由や、寝不足によって悪化する理由と、風邪のときに注意したいポイントについてご紹介していきます。

風邪はどうして寝ると早く治るのか?

 

皆さんも子供のころ風邪をひいて、「たっぷり寝て早く治しましょうね」と言われたことがあるのではないでしょうか。風邪とは、さまざまなウイルスによって引き起こされるあらゆる症状をまとめて名づけられているため、特定の治療方法は確立されていません。病院で処方される処方薬や、薬局で買える風邪薬も、「風邪の症状」を抑えるための対処療法をするものがほとんどです。しかし、「寝る」ことと「風邪が治りやすくなる」ことの間には、医学的にも次の様な因果関係があるのではないかといわれています。

自己免疫力が高まる

風邪を引き起こす原因となるウイルスには、ライノウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルスなどさまざまな種類があります。これらのウイルスに有効なのは抗ウイルス薬です。ですが、どのような薬を飲んでいたとしても、最終的に風邪の原因となるウイルスを死滅させるのは、人間の身体が本来持っている免疫作用です。
 
睡眠を多くとると、この免疫作用を高める効果があるとされています。逆にいうと、慢性的な寝不足は免疫機能を低下させてしまう原因に。風邪薬は風邪の諸症状を抑えているものなので、睡眠時間を十分にとって、本来持っている免疫力を引き出し、自然治癒力を高めることが風邪を治す近道です。

自律神経が整う

健康のバランスを保つためのホルモンなど、さまざまな分泌物は自律神経がコントロールしています。自律神経のバランスが崩れてしまうと、自己免疫系の効果が低下してしまい、風邪をひきやすく、治りにくくなってしまいます。自律神経のバランスを保つためには睡眠や食事などを規則正しくとり、生体リズムを正しくすることが効果的です。自律神経を整えると風邪の予防にもつながります。

その他の要因

研究は進んでいるものの、睡眠の役割がすべて解明されているわけではありません。ですが、現状で次の様な効果があることがわかっています。
 

  • ・労を回復する
  • ・食欲をコントロールし、代謝を整える
  • ・ストレスを解消する
  •  

    これらの効果は、いずれも自律神経や免疫系の働きを整え、風邪に対する抵抗力を高める効果があります。

風邪を引いて寝不足をすると?

風邪を引いている時に睡眠不足になると、自律神経系の不調などから自己免疫力の効果が弱まってしまいます。風邪を治すためには、自己免疫力による自然治癒力が必要不可欠なため、寝不足の状態は風邪を悪化させてしまい、治るまでの時間を長引かせる原因になります。

風邪のときに気を付けたいポイント5つ

 

風邪を引いてしまったときには、原因となるウイルスを排除するために、自己免疫力を高めることを意識しましょう。そのためには次にあげる5つのポイントが効果的です。

栄養をきちんと摂取する

風邪を早く治すためには、体の持つ自然全治癒力を高める必要があります。体の機能を十分に働かせるためにも、必要な栄養をバランスよく摂取することが重要です。またビタミンCには免疫細胞を活性化させる効果があり、風邪の引きはじめに摂取すると風邪が早く治りやすいとされています。

水分補給を忘れない

風邪を引くと発熱により、水分の消費量が増加します。体内の水分の排出ルートは、尿や発汗の他にも不感蒸泄と呼ばれる体表からの蒸発や呼気からの排出があります。体温が1℃上がると15%程度、体内の水分排出量が増加するのです。体内の水分量が低下すると代謝機能が低下し免疫力が下がるほかにも、脱水症状によるさまざまな症状を引き起こしてしまうため、十分な水分補給を心がけてください。

身体や部屋を清潔に保つ

風邪をひいているときには、免疫力が低下しています。この様な時に不衛生な環境にいると、風邪以外の病気にもかかりやすくなります。また、風邪の原因となるウイルスにも複数のタイプがあるため一つ目の風邪が治りつつあるときに、別のウイルスによる風邪に新たに感染してしまう可能性もあります。治りかけた風邪がぶりかえしたなと思った時には、別のウイルスにかかっているのかもしれません。風邪をひいたときには、自己免疫力が下がっていることを意識し、手洗い、うがいを励行するなど清潔な環境を保つように意識しましょう。

睡眠を十分にとる

睡眠を十分な時間、規則正しくとることは自律神経を整え、自己治癒力を高めるために大きな効果があります。また、時間だけでなく睡眠の質にも注意するといいでしょう。途中で目が覚めてしまったり、十分に深い眠りに付けなかったりすると、睡眠の効果が得られづらくなります。過度なストレスや疲労などによって、睡眠の質が高められない要因がある場合には、睡眠の質を高めるための工夫を考えるといいでしょう。

ゆっくり休養する

風邪を引いているときに無理に仕事をしたりすると、ストレスや疲労により自律神経のバランスを崩したり免疫力を低下させてしまう可能性があります。風邪によって消耗してしまった体力を回復するためにも、十分な栄養と睡眠をとって身体を休息させてください。なるべく多くの体力を自己治癒能力の向上に使えるよう心がけましょう。

無理をしないでゆっくり睡眠

風邪を引いて休んでいると仕事が進まず人に迷惑をかけてしまったり、勉強が遅れてしまったりと不安なことが多いかもしれません。しかし、風邪を治す方法は自分自身の自然治癒能力に任せるのが一番です。風邪を引いても無理を続けていると、免疫力の低下のために風邪が治りにくく、余計に長引いてしまうこともあります。早く風邪を治すためにも、栄養をしっかり取って、規則正しい睡眠と生活リズムを保つようにしてくださいね。

GETHAなら

不規則あるいは不適当な食事や睡眠は免疫機能を低下させ、風邪などの感染症の発症リスクが高まります。特に中高年者はその傾向が高くなります。
夜間睡眠中に分泌される成長ホルモンやメラトニンなどは、身体組織の修復、抗酸化作用、およおび免疫増強作用などを司るホルモンとしてとても重要です。
運動、栄養(食)、睡眠(休養)は、健康を支える3大要素となります。それぞれしっかりと意識して改善することで健康な生活習慣を手に入れましょう。